OSAKA-TOM’s diary

古墳散策

北古墳群 周辺

2022年4月19日(火)和歌山県紀の川市北古墳群、伊太祁曽神社古墳他。

北古墳群

和歌山県紀の川市貴志川町の北古墳群。1号墳は岩橋いわせ型横穴式石室が開口する。

貴志川町北(下図①)。「ニタマ」駅長で有名な、和歌山電鐵貴志川線貴志駅」から約2km。国道424号線から紀の川変電所へのバイパス沿いにある。

進入路                       登り口           案内

   *PCなら画像をクリックすると拡大されます(スマホならピンチ拡大して下さい)。

和歌山県地理情報システム(埋蔵文化財包蔵地所在地図)遺跡番号23-1~23-6。6基の古墳群。現在は、一部墓地として利用されている。6基のうち、6号墳はバイパスの南側にあるらしいが、よく分からない。案内板後ろの登り口を道なりに上ると、いくつかの墓石が立っている。ここが古墳群の西端。

道なりに上へ                    古墳群東望        位置関係

遺跡地図では、西から3号墳→5号墳→2・4号墳→1号墳の順に並ぶ。3・4号墳はよく分からないが、明らかに墳丘っぽいのが5号墳か?

(たぶん)5号墳東望     赤=5号・黄=2号西望   2号墳西望        古墳群西望 

東端の1号墳は、墓石の北側にあり、(4月現在は)枯草で覆われ、僅かにトタン屋根の覆い屋が見える。この下に、典型的な岩橋型石室がある。

1号墳                                    石室開口部

羨道が階段状に掘り込まれ、小振りだが前室と前道(幅50㎝強・高さ1m強)がある。玄室長約2.6m・幅2m弱・高さ約2.4mで、側壁の持送りがキツく、奥壁に石棚が架せられている。

羨道・前室・前道                               前道幅

玄室奥壁      側壁                   天井部       高さ比較

側壁の持送り                    奥壁石棚         天井部

前道・前室・羨道     前道上部         左袖           右袖

なお1号墳は、古墳群案内板から、バイパスを東に80m程の所から入る方が分かり易いかも。(白矢印)

*写真は2022年4月。季節や経過年数により周辺の様子や目印が変わることが多いので注意ください。

*岩橋型石室 以下を参照下さい。

岩橋千塚古墳群 - OSAKA-TOM’s diary

船戸山古墳群 - OSAKA-TOM’s diary

 

高尾山古墳群・貴志駅

紀の川市貴志川町高尾(巻頭図②)。和歌山県地理情報システム(埋蔵文化財包蔵地所在地図)に表示があったが、低木に覆われていて、それらしい墳丘は確認できなかった。

和歌山電鐵貴志川線貴志駅

ご存知の方は多いでしょうが、和歌山電鐵貴志川線の終点=貴志駅には、猫の「ニタマ」駅長がいます。勤務は10~16時、現在、水・木曜日は公休日だそうです。電車はワンマンカーで、整理券を取って降車時現金払い(交通系ICカード使用不可)。なお和歌山電鐵岡山電気軌道(岡電)の完全子会社とのこと。

高尾山古墳群方面                  貴志駅          ニタマ駅長室

ニタマ駅長        辞令           ニタマ駅長解説

ホーム          おかでん車両       ホーム内たま神社       縁起

伊太祁曽神社古墳1号墳

和歌山市伊太きそ和歌山電鐵伊太祈曽駅(電鐵本社所在駅)から南へ約200mにある「伊太きそ神社」の境内。参道中程の鳥居東脇の丘陵(「ときわ山」)にある。径16mの円墳で、緑泥片岩の割石で築かれた岩橋型横穴式石室が西に開口。

          伊太祈曽駅      伊太祁曽神社              参道の鳥居

登り口                       墳丘北望         開口部

開口部は木製の縦桟扉で施錠されていて入室不可。全長5.6m、玄室長2.8m・幅2.1m・高さ3.4mで、奥壁前の棺台上部に岩橋型の特徴である石棚1本・石梁3本が架けられているとのことらしいが、撮影するには桟の隙間がかなり狭く(1.5㎝程)、隙間より桟の幅が倍程あり中も暗くて見えにくく、自撮棒も入らない。(この防護柵は何とかならないものか?)

石室                        北(奥から見て右)側壁    南(左)側壁

古墳登り口のところには、東西に切り通しがある。

墳丘南東望        墳頂から西望見下ろし   切り通し

伊太祈曽駅にも猫の駅長「よんたま」がいる。

伊太祈曽駅「よんたま」駅長             たま電車

 

八幡塚古墳

北古墳群とは随分離れていますが、同じ紀の川市なので、ついでに掲載します。

2022年4月5日(火)。紀の川市下井阪。桃山町の桃源郷=桃畑に行く途中に立ち寄った。JR和歌山線下井阪駅から南に直線距離で500m、県道119号線東沿いにある。元は径20m・高さ4mの円墳とのこと。S50年の発掘調査で、中央部に組合式箱形石棺と石障・石棚のある割石積みの岩橋型横穴式石室(羨道長1.4m、玄室長3m・幅2.5m・高さ2.5m)が見つかったらしい。現状は墳丘上に大木が立ち、案内がないと古墳とは分からない。

案内        残存墳丘                  桃山町の桃畑