見田・大沢古墳群
高田垣内古墳群ヲトンダ支群~見田・大沢古墳群 2020年1月20(月)
②能峠古墳群から約800m、③高田垣内古墳群ヲトンダ支群がある。そこからさらに4.5km程で④見田・大沢古墳群がある。
*Yahoo!地図を加工編集しています。
高田垣内古墳群ヲトンダ支群
能峠古墳群から、農道を南西方向へ。農道を挟んで両側にある。
室の谷支群1号墳(下の写真左端の遺跡地図477)は径15m・高さ2.5mの円墳で、横穴式石室らしいが、それらしいのは見つからなかった。その南側尾根に東西に6基が並ぶ。西から1~6号墳。1・2・4号墳は円墳。道沿いの4号墳(155)は楕円形で径14×11m・高さ3m、墳丘裾部に外護列石があるらしい。箱形木棺2基を直葬。銅鏡、須恵器、鉄鏃、針、玉類等が出土したとのこと。3号墳(154)は前方後円墳で、全長35m、後円部径17m・高さ4m、前方部幅12m・高さ2mで墳丘上に祠がある。道を挟み東側に5号・6号墳。5号墳は全長21mの前方後円墳で、後円部径12m・高さ4m、前方部幅8m・高さ4mで、後円部に盗掘坑があり、横穴式石室奥壁と右側壁が残る。6号墳も全長20mの前方後円墳で、後円部径12m・高さ2m、前方部幅7m・高さ1m、石室石材一部が露出しているらしい。
3号・4号墳
墳丘上に祠があるという3号墳は、南側に回ればすぐ分かる。猪防護柵の留め金をはずし、墳裾から祠に上がれる。
4号墳は、3号墳のすぐ東のはずだが、よく分からなかった。尾根の稜線上なので、かなり高さがある。
5号・6号墳
下の左端の写真は、南から見たものだが、右手に5・6号墳があるのだろう。北側から登れないでもないが、かなり厳しそうなのと時間の都合で断念して、5号墳らしきものの写真だけ撮った。
見田・大沢古墳群
高田垣内古墳群ヲトンダ支群から見田・大沢古墳群までは4.5km程あるが、アップダウンの少ない舗装道路なので歩きやすい。幅も結構広いので車でも十分走れる。
途中「稚児石」というのがあった。
県道218号を左折し、道なりに260m行くと、南(右)へ折れる田の間の道がある。
宇陀盆地南部の舌状台地上に造営された古墳群。前方後方墳1基(1号墳)・方墳4基(2-5号墳)の計5基。1980年(S55)に発掘調査を実施。古墳時代前期(3世紀後半~4世紀後半)頃と推定される。当該時期には奈良盆地南東部で巨大前方後円墳が築造され、各地でも前方後円墳を主体とする連合体制の形成が進む。そうした時期に前方後方墳・方墳を主体とする古墳群として営造された点で特色を示し、当時の政治情勢を考察するうえで重要視され、5基の古墳域は1983年(S58)国の史跡に指定。なお、一帯では中世の居館跡なども検出されているとのこと。 古墳自体は整備され大変見やすい。
1号墳
2号・3号墳
4号・5号墳
この時点で丁度12時。「古市場水分神社」バス停12時36分発を逃すと1時間以上待ちとなるので、かなり焦った。おかげで4号墳の陰にあった5号墳を見落とした。で、5号墳の写真は、218号線を戻る際に撮ったもの。因みに5号墳は一辺14mの方墳で、割竹形木棺直葬。土師器出土。なお、218号線東沿いに、南側からの進入路があった。
宇太水分神社うだのみくまりじんじゃ
奈良県宇陀市菟田野古市場245。大和の東西南北に祀られた四水分神社のうち東に当たる(他の3つは都祁・葛木・吉野水分神社)。更に宇陀には他に2つの水分神社があり、宇陀市榛原下井足の宇太水分神社を「下社」、菟田野上芳野うたのかみほうの惣社水分神社を「上社」、この菟田野古市場の神社を「中社」とも称するらしい。縁起では10代崇神天皇期創立で、2003年の社殿の塗り替えの時にわずかに残された色彩が発見され、それを元に復元されたとある。
本殿(国宝)
社殿3棟が接して並ぶ。右から第一殿、第二殿、第三殿で、それぞれ天水分神、速秋津比古神、国水分神を祀るそうだ。形式はいずれも一間社、隅木入春日造。第一殿棟木に元応2年(1320)の墨書があり、第三殿も同時期とされる。第二殿棟木には永禄元年(1558)の墨書があり、改築したとみられるとのこと。第一・第三殿は、建立年代の明らかな隅木入春日造社殿としては最古のものらしい。本殿の南東隣には重要文化財の末社春日神社本殿・宗像神社本殿がある。
水分橋南詰交差点の西、国道166号線沿いの「古市場水分神社」バス停から12時36分発で(やや遅れてきた)榛原駅に戻った。榛原駅13時着。
8時頃 榛原駅南口→800m 8時20分 昇陽高校①丹切34号・33号・15号・16号→昇陽高校→300m 法清寺分岐→(丹切16号・17号)→1km②能峠古墳群→800m③高田垣内古墳群ヲトンダ支群→4.5km④見田・大沢古墳群→900m宇太水分神社→(バス)→13時榛原駅南口=計8.3kmだが、ウロウロ含めて約10km。
これで前半終了。後半は奥ノ芝古墳群・西峠古墳へ。